製造業でchatGPTやGeminiなどのAIに引用してもらう方法

ChatGPTやGeminiといった生成AIは、もはやビジネスの情報収集において欠かせない存在となっています。
これからの時代、AIに自社の技術や製品を正しく引用してもらうことは、新たな顧客接点を生み出す上で非常に重要になります。
この記事では、製造業のウェブ担当者の方に向けて、2025年7月現在当社が把握している範囲でAIに引用されやすくなるための具体的な3つの方法をご紹介します。
目次
1. 専門ポータルサイトで上位表示を目指す
製造業に特化したポータルサイトやランキングサイトへの登録は、AIに引用されるための最も効果的な手段の一つです。
なぜイプロスやメトリーが有効なのか?
「◯◯でおすすめな業者を教えて」といった質問は、ユーザーが検索エンジンのようにAIを使う典型的な例です。AIは「おすすめ」と聞かれると、ユーザーの意図を汲み取り、信頼できるランキングサイトを参照する傾向があります。
AIは、情報の信頼性を判断する際に「その分野で権威があるか」を重視します。製造業の多くの企業と技術者が利用する「イプロス」や「メトリー」は、AIにとって信頼性の高い情報源と認識されやすいのです。
【具体例】ChatGPTはどこから情報を得ているのか?
試しに、ChatGPTへ「長野県内で、おすすめのエッジング加工をしてくれる業者を10件ピックアップして」と、具体的なサプライヤーを探す質問をしてみます。
おすすめというところがポイントで、おすすめといれることでランキングサイトが参照されやすい。

するとChatGPTは、質問通りに10社の業者をリストアップします。 ここで重要なのが、回答の末尾にある「情報源」です。 ここをクリックすると、AIがどのサイトを参考にしてこの回答を生成したか、引用元の一覧を確認できます。

この引用元一覧を確認すると、今回の例でも「イプロス」や「メトリー」が情報源として使われていることが分かります。

AIからの流入はどう見える?
ChatGPTなどで自社が紹介された場合、ユーザーの行動は主に2つのパターンに分かれます。
- AIがリンクを生成した場合: ユーザーがそのリンクをクリックすると、ウェブサイトのアクセス解析では参照元が「chatgpt.com」などと記録されます。
- 企業名のみ紹介された場合: AIがリンクを生成せず、企業名だけを提示することも少なくありません。その場合、興味を持ったユーザーは自ら企業名を検索します。結果として、「指名検索」の数が増加します。
ウェブサイトのアクセス解析を行う際は、こうしたAI経由の新たな流入経路も意識してみると、施策の効果をより正確に把握できます。
「掲載するだけ」では不十分
重要なのは、ただ情報を掲載するだけでなく、サイト内で上位表示されることです。
製品情報、仕様、導入事例、技術解説などを充実させ、情報を常に最新の状態に保ちましょう。カテゴリ内で上位に表示されることで、AIが「その分野を代表する情報」として認識し、引用する可能性が高まります。
特にイプロスのランキングは週間のページビュー数で決まります。多くのページビュー数を獲得するためには、イプロス内検索で上位にヒットしてくる必要があります。
イプロスは公式に、検索結果で上位に表示される(そしてそれがPVに直結する)ための要素として、「検索にヒットするキーワードが入っていること」「画像が登録されていること」「定期的に更新されていること」の3点を挙げています 。
2. 「◯◯とは」を端的に解説する(ショートアンサー)
自社のウェブサイトでは、専門技術や製品に関する「◯◯とは」というコンテンツを用意しましょう。
その際のポイントは、結論を最初に、一文で端的に定義することです。
悪い例:「近年、製造現場では自動化が求められており、多くの課題が存在します。その中で私たちが開発した◯◯は、〜〜という仕組みで…」
良い例:「◯◯とは、製造ラインの検査工程を自動化する画像処理システムです。」
AIは、ユーザーの質問に対して最も分かりやすい答えを探しています。「AはBです」というシンプルな形式は、AIが引用文としてそのまま使いやすいため、選ばれる確率が上がります。
3. FAQ(よくある質問)を充実させる
FAQページは、AIにとって価値のある情報源です。
なぜなら、FAQは「具体的な質問(Q)」と「直接的な回答(A)」で構成されており、AIがユーザーの疑問に答える際の思考プロセスと似ているためです。
顧客からよく受ける質問、営業担当者が頻繁に説明する内容などを洗い出し、ウェブサイトに掲載しましょう。その際、一つの質問に対して一つの簡潔な回答を用意することが、AIに正しく情報を読み取ってもらうためのコツです。
まとめ
AIに自社の情報を引用してもらうための第一歩は、特別な技術ではなく、ウェブサイトの基本的な情報整理から始まります。
- 専門ポータルサイトで情報を充実させ、上位を目指す
- 「◯◯とは」を誰にでも分かるように簡潔に説明する
- ユーザーの疑問に先回りしたFAQを用意する
これらの対策はAIのためだけでなく、サイトを訪れるユーザーにとっても有益な情報です。
まずはAIと、その先にいる未来の顧客に届くよう、この記事の3つの視点でコンテンツを見直してみませんか。
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