【SEO】AIOに淘汰される?「とは系コンテンツ」のこれからの戦略

Google検索へのAIO(AI Overview)導入により、「"〇〇とは?"のようなKnowクエリコンテンツはもう不要なのか?」と考える方が増えています。
結論から言えば、直接的な集客を目的とした優先順位は下がりましたが、その重要性は失われていません。 なぜなら、「とは系コンテンツ」の役割は、AIOに引用されることで専門性を示し、サイト全体の信頼性を高める土台へと変化したからです。
本記事では、この新しい役割と、AIO時代に評価されるコンテンツの作り方を、弊社顧客事例を交えて解説します。
目次
\\そのサイト、AIに「引用」されてますか?//
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「とは系コンテンツ」の優先順位が変化した理由
なぜ「とは系コンテンツ」の戦略上の位置づけが変わったのでしょうか。その理由は、AIOの機能にあります。
AIO(AI Overview)とは、ユーザーが検索したキーワードに対し、AIがWeb上の情報を要約し、検索結果の最上部に提示する機能です。特に「マーケティングとは?」「DXとは?」といった、意味や定義を問う「Knowクエリ」は、AIOが回答を生成しやすい領域です。

従来、ユーザーはこれらの疑問を解決するためにサイトを訪問していました。しかしAIOの登場により、ユーザーは検索結果ページ上で回答を得られるため、個別のサイトを訪問する動機が以前より減少します。
結果として、たとえ検索順位で上位を獲得しても、サイトへの直接的なトラフィックは従来ほど期待できなくなりました。これが、「とは系コンテンツ」の戦略的優先順位が変化した理由です。
それでも「とは系コンテンツ」が重要であり続ける2つの理由
トラフィック獲得の役割が相対的に低下したとはいえ、「とは系コンテンツ」を作成しなくなるのは得策ではありません。なぜなら、「とは系コンテンツ」には、直接的な集客とは別の、サイト全体の価値を向上させる役割が残されているからです。
目標を「直接の集客」から「AIOへの情報提供と、サイトの信頼性の土台作り」と捉え直すことで、その価値を再認識できます。
理由1:AIOの「情報源」となり、専門分野での権威性を示す
AIOは、参照元となる信頼性の高いWebサイトを「情報源(ソース)」として明記します。自社のコンテンツがAIOに引用されることは、Googleからそのトピックにおける情報源の一つとして認識されていることを示します。
引用元として表示されることは、ブランディングに繋がります。これは、他の「Doクエリ(行動を促すクエリ)」や「Buyクエリ(購買に近いクエリ)」を対象としたコンテンツの信頼性を高める効果も期待できます。
理由2:サイト全体の信頼性を担保し、より深いニーズへの「受け皿」となる
AIOが提供するのは要約情報です。より詳しく知りたい、具体例を知りたいと考えるユーザーは、引用元のリンクをクリックする可能性があります。
また、「とは系コンテンツ」がサイト内に整備されていることは、そのサイトが特定の分野について体系的に情報を網羅していることの証明になります。これはユーザーだけでなく、Googleの評価(E-E-A-T)にも影響を与え、サイト全体のSEO評価の土台を強くします。
つまり、「とは系コンテンツ」は、よりコンバージョンに近いページの説得力を増すための「土台」や「布石」としての役割を担います。
【事例】AIO時代の「とは系コンテンツ」の役割変化
AIOの登場によって、「とは系コンテンツ」の評価指標がどのように変化するのか。弊社クライアントの事例を見てみましょう。
同社が公開している「OCAとは|技術紹介」のページは、「ocaとは」というKnowクエリにおいて、AIO導入前後で次のような変化が見られました。

- AIOへの引用: 上の画像のように、AIOの回答の情報源として、同社のページが引用されるようになりました。
- 検索順位: ほぼ変動なし(1位台を維持)
- 表示回数: 959回 → 1,152回 (+20%)
- クリック数: 132回 → 91回 (-31%)
このデータから分かるのは、AIO時代における典型的な変化です。
AIOがユーザーの疑問に直接答えるため、サイトへのクリック数は減少しました。しかし、AIOに引用され、さらに検索結果での表示回数が増加したことで、「OCAの専門家」としての認知度や権威性はむしろ向上したと解釈できます。
クリック数という従来の指標だけを見れば、この変化は「失敗」に見えるかもしれません。しかし、「AIOに引用される情報源となる」という新しい役割に照らし合わせれば、これは「とは系コンテンツ」がその役割を的確に果たしている成功事例です。
価値を高める「新しいとは系コンテンツ」の作り方
弊社クライアントの事例のように、AIOに評価されるコンテンツには共通点があります。それは、以下の公式を満たしていることです。
『とは系(基本的な解説)』×『自社ならではの一次情報』
基本的な解説に加え、自社だからこそ語れる独自の情報を加える。この「一次情報」が、他のサイトとの差別化要因となり、AIOが引用したくなる価値を生み出します。
具体的には、次のような情報を盛り込むことを意識します。
- 専門家(自社社員)の具体的な知見・ノウハウ
- 独自の調査データ・アンケート結果
- 顧客事例・導入実績
- お客様からよくある質問(FAQ)とその回答
これらの一次情報は、貴社が事業活動を通じて得た、独自性の高い資産です。こうした情報を含めることが、Googleが重視する評価基準「E-E-A-T」(経験・専門性・権威性・信頼性)を高めることにも直結します。
まとめ:コンテンツ戦略の優先順位を再定義する
AIOの登場は、SEOの世界に戦略的な見直しを迫る変化をもたらしました。
これは「とは系コンテンツ」の終わりを意味するのではなく、コンテンツ戦略全体の優先順位と評価指標を再定義する機会と捉えるべきです。
これからは、より購買に近い「Do/Buyクエリ」のコンテンツに注力しつつ、その土台を固めるために、一次情報を盛り込んだ質の高い「とは系コンテンツ」を戦略的に配置していく。
そしてその成果を、単純なクリック数だけでなく、「AIOへの引用」という新しい指標で測っていく。この視点の転換が、これからのAIO時代において求められます。
\\そのサイト、AIに「引用」されてますか?//
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